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院長

2017.12.22

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「カヨウ眼科」では、診療理念に掲げるとおり「スタッフ教育(人材育成)」にも力を入れています。その一環として、月一回のペースで勉強会を開催しています。

今月のテーマは「救命救急」です。眼科に通院する患者層の多くは高齢者が占めます。いろいろと持病を抱えている方も多く、いつ不測の事態が起きるか分かりません。また当院では、病状を把握し治療方針を決定する上で「蛍光眼底造影検査(FAG)」を行うことがあるため、造影剤の使用による「気分不良」や「血圧の急激な低下」に対応する、いわゆる「ショック対策」は不可欠です。

心臓が止まってしまうような重篤な状態の時には、応急手当はもちろん、救急車をすぐに呼ぶことや現場に居合わせた人による心肺蘇生法(CPR)、また状況に応じてAEDによる除細動(電気ショック)を迅速に行うことが重要です。救急車が到着するまでの間(うるま市は平均8.5分)、「何もしなかった場合」と「救命処置をした場合」とでは、その後の救命率(命が助かる可能性)に大きな差がでるそうです。

そこで今回は、(「カヨウ眼科」まで救急車で3分!の距離にある)石川消防署の救命救急士の方々を招いて「救命講習」を行いました。講義と実習を交えながら、救急車が到着するまでに我々が取るべき行動「Chain of Survival(救命の連鎖)」をたっぷり3時間コースで学びました。

「もし、倒れている人を見つけたら…、あるいは院内で患者さんが倒れたら…、」

  1. 周囲の安全を確認(自分も巻き込まれないよう二次災害防止)
  2. 意識の有無の確認(呼びかけ)
  3. 人手を集める、119番通報の要請、AEDの取り寄せ
  4. 自発呼吸の有無の確認
  5. 心肺蘇生の開始(胸骨圧迫法30回+人工呼吸2回を2分間で5セット繰り返す)
  6. 心肺蘇生と並行しながらAEDの取付け、解析、必要に応じ除細動
  7. 救急車が到着するまで、5.と6.を繰り返す

その他、「自発呼吸のある意識障害の人の姿勢のとらせ方」、「誤飲による異物除去」、「圧迫止血法」などについても学びました。

「カヨウ眼科」では、万一に備えてアンビューバッグ、(院長も昔はできた…)挿管セット、酸素ボンベ、AED、担架、救急医薬品などを取り揃えておりますが、これらを使いこなせるよう定期的な演習の必要性を実感しました。これからも、患者さんの安全を守るべくスタッフ一同、ベストを尽くします!

追伸:この日は、ご指導頂いた救命救急士のSさんのお誕生日でした!スタッフからのサプライズなプレゼントに感無量のご様子でした!(Sさんは当院の患者さんでもあったので、事前に生年月日は把握していましたヨ〜。)

オメデトウ!Sさん。

院長 嘉陽