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院長

2019.10.10

アイするスポーツプロジェクト

10月10日は、「目の愛護デー」です。しかし、昭和生まれの私にとっては「体育の日」というイメージが強いです。1964年の東京オリンピックの開会式が行われた10月10日は、1966年から国民の祝日「体育の日」になりました。(その後「体育の日」は、2000年からハッピーマンデー制度により10月第2月曜日になりました。)

そこで今回は、目とスポーツに関する話題を取り上げてみたいと思います。2020年東京でパラリンピックが開催されます。22競技が実施され、視覚障がい競技も行われます(自転車競技、5人制サッカー、柔道、水泳、ゴールボール、トライアスロン、陸上競技、ボート、馬術)。

それに向けて、日本眼科学会と日本眼科医会が共催する「視覚障がい者スポーツを応援する事業」も始まりました。視覚障がい者スポーツに親しみ、視覚障がい者への理解を深めて社会参加を応援する取り組み、名付けて「アイするスポーツプロジェクト」です。

http://www.aisuru-sports.jp

視覚障がい者スポーツというと、視覚障がい者だけが取り組む特別なスポーツという印象を持たれがちですが、実はそうではありません。視覚に障がいがあってもなくても一緒に楽しめるスポーツがたくさんあります。視覚を守る眼科医も積極的に関わっていこうという目的で、2019年4月の日本眼科学会総会において「視覚障がい者スポーツ体験会」が開催され、ゴールボールを実際に体験してみようというプロジェクト活動が行われました。

ゴールボールは、アイシェードをつけて1チーム3名で行う対戦型のチームスポーツです。攻撃側は鈴の入ったボールを相手ゴールに向かって投球し、守備側は全身を使ってボールをセービングします。ボールは直径24cm、重さ1.25kgの硬いゴム製で、顔に当たれば鼻血が出そうですし、男性なら股間もヤバそうです…。

それでも経験豊富な選手によると、「アイシェードをつけた瞬間は何も見えなくなるが、耳や手足の感覚のスイッチを入れると、少しずつ周りが見えてくる」そうで、改めて人間の持つ能力に驚かされました。

院長 嘉陽